B2:地球規模の課題 ~人口・食料・資源のジレンマ~
地球の定員オーバー?
やあ!コネクトだよ。
世界人口は80億人を突破し、今も増え続けている。でも、地球の大きさは変わらないし、資源も無限じゃない。
「足りないもの」をめぐる争いや、「使いすぎ」による環境破壊。これらの絡み合った問題を、どう解きほぐせばいいんだろう?
1. 人口問題:爆発と減少の二極化
世界の人口問題は、地域によって全く逆の現象が起きていることが特徴だ。
発展途上国:人口爆発
アジアやアフリカを中心に、人口が急激に増加している。食料不足、貧困、スラムの拡大などが問題となる。
- 背景:医療の普及で死亡率が下がったが、出生率は高いまま維持されているため(多産少死)。
先進国:少子高齢化
日本やヨーロッパでは、子供の数が減り、高齢者が増えている。労働力不足、社会保障費(年金・医療)の増大が深刻だ。
- 背景:女性の社会進出、晩婚化、教育費の増大などにより、出生率が低下したため(少産少死)。
コレクトの論理 de 解説:人口転換モデル
人口の変動には、経済発展に伴う一定の法則性があります。これを「人口転換(デモグラフィック・トランジション)」といいます。
- 多産多死(初期):たくさん生まれ、たくさん死ぬ。人口は増えない。
- 多産少死(発展期):医療の進歩で死亡率が下がるが、出生率は高いまま。人口爆発が起きる。
- 少産少死(成熟期):経済発展や教育の普及で、出生率も下がる。人口増加は止まり、やがて減少に転じる。
現在のアフリカは第2段階、日本は第3段階の先にいます。このモデルを理解すれば、未来の人口動態をある程度予測可能です。
2. 食料問題:偏在とロス
世界全体の食料生産量は、全人類を養うのに十分な量がある。しかし、「飢餓(きが)」に苦しむ人々がいる一方で、「肥満」や「食品ロス」が問題になる国がある。
- 分配の不均衡:お金のある国や地域に食料が集まり、貧しい国には届かない。
- 穀物の飼料化:肉(牛肉など)を1kg生産するために、大量の穀物(とうもろこし等)がエサとして消費されている。肉食の増加は、穀物不足を加速させる要因の一つだ。
ちさまるの気づき
食べ物が足りないんじゃなくて、うまく配られていないんだね…。日本はたくさん輸入して、たくさん捨てているって聞いたことがあるよ。もったいない!
3. 資源・エネルギー問題
現代社会を支えるエネルギー資源(石油・石炭・天然ガス)や鉱産資源(レアメタルなど)は、埋蔵量に限りがある「枯渇性資源」だ。
Ping! 資源をめぐる課題
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資源の偏在(へんざい)
特定の国に資源が集中しているため、価格変動や紛争の原因になりやすい。 -
環境への負荷
化石燃料の燃焼はCO₂を排出し、地球温暖化を加速させる。 -
再生可能エネルギー
太陽光、風力、地熱など、繰り返し使えるエネルギーへの転換が急務だ。
ちがくナビとのリンク:資源の生成
石油や石炭は、数億年前の生物の死骸が地中で変化してできたものです。人類は、地球が数億年かけて蓄積した「太陽エネルギーの缶詰」を、わずか数百年で使い果たそうとしているのです。
→ちがくナビ「気候変動と物質循環」で炭素循環を学ぶ
4. 持続可能な開発目標(SDGs)
これらの課題を解決し、環境を守りながら、経済も発展させ、誰もが人間らしく暮らせる未来を作る。そのための世界共通の目標がSDGs(Sustainable Development Goals)だ。
- 17のゴール:貧困、飢餓、健康、教育、ジェンダー、水、エネルギー、経済、不平等、気候変動など、多岐にわたる目標が設定されている。
- 誰ひとり取り残さない:先進国も途上国も、すべての人が当事者として取り組むことが求められている。
まとめ:ジレンマを乗り越える知恵
ちさまるの学び
「便利に暮らしたい」けど「環境も守りたい」。このバランスを取るのが難しいんだね。でも、知ることから始めれば、きっと良い方法が見つかるはず! PON!
コネクトのまとめ
その通り。地理総合の学びは、バラバラに見える問題を「つなげて」考えることにある。
次は、最後の単元。日本の自然環境と、私たちの命を守る「防災」について、総仕上げをしよう!